独立してクラウド会計で経理をはじめるには開始残高というものを登録する必要があります。
マネーフォワードの事例で、その流れを解説します。
「開始残高」はどうして必要?
まず「開始残高って何?」と思われる方もいらっしゃるかと。
年の途中に独立した場合だと、独立した日の元手=開始残高となります。
この開始残高がどうして必要なのかというと、スタートがわからないとゴールの数字があいまいになるからです。
独立後しごとが動き出すと、売上がたったり、必要な道具を買ったりと取引を重ねていくわけですが、最終的にはその数字を年度末(会社なら決算日)にとりまとめて確定申告をする必要があります。
図のように、年度末(決算)が1つの区切り、ゴールとなるわけですが、スタート地点の開始残高がわからなければ、お金がどれだけ増えたのか、減ったのかがわかりません。
つまり、ゴール(決算)の数字もあいまいになってしまうわけです。
ということで、開始残高というスタート時の元手をチェックしておく必要があります。
開始残高を登録しよう
マネーフォワードを使う場合、開始残高画面に入力するか、CSVファイルをインポートするといった方法があります。
ただ、開始残高の項目が多くなければ前者のやり方がおすすめです。
画面左のメニューから[各種設定]→[開始残高]を選び、
[開始残高]を入力する画面を開きます。
たとえば、元手として預金100万円を事業用の口座に入れて開業したとすると、預金残高をこのように入力し、
開業費で集計した合計をこのように入力します。
”開業費”については以前ブログ記事にもまとめています。
普通預金100万円と開業費30万円の合計130万円が開業したときの元手です。
会社だと資本金、個人だと「元入金」と言われます。
開始残高の入力が済めば、借方(左側)の合計と貸方(右側)の合計が同じ金額になっているかチェックしておきましょう。
ちなみに、あてはまる科目の入力欄がない、合う科目をつくりたいという場合には、科目を追加しましょう。
「各種設定」→「勘定科目」から設定できますので。
開始残高をチェックしよう
スタートを見誤ると上手くいかないことがあるように、クラウド会計でもスタート、つまり開始残高は大事な数字です。
開始残高を入力し忘れていたり、入力はしていても残高がおかしければ、その後の数字がおかしくなってしまうのは前述のとおりです。
とくに上述の「開業費」というものは、スタート時特有のものでもあるので、気をつけたいところです。